インカのシャーマンの世界からもたらされた「ムナイ・キ」は、私たちのエネルギーをホモルミナス(光の存在)へと変容させていく9つのイニシエーションです。 シャーマンになる時には、神とのある契約が求められます。 その契約書には「スピリットを呼んだ時には、スピリットはすぐに駆けつける」ということ、そして小さく、「スピリットが私たちを呼ぶ時は、必ず私たちが駆けつけなければならない」と書いてあります。 「ムナイ・キ」では実際の契約書があるわけではないのですが、一人一人がその場で「決意をする」という形で契約を結びます。
各儀式の前には必ず聖なる空間(場と自分自身)を開きます。 場を開く際には、4つの方角をつかさどるパワーアニマル(南:ヘビ、西:ジャガー、北:ハチドリ、東:イーグル)と母なる大地(マザーアース)、父なる太陽(ファーザーサン)に祈りを捧げます。 また各儀式にはパインストーンという円形の石を使い、その形や中央の丸い穴を通じてエネルギーをつないでいきます。
儀式を受ける前に手順のレクチャーがあり、一人が先生から儀式を受けている間も受講者同士で練習を繰り返します。 何度も繰り返すことで、その場のエネルギーがどんどん高まっていき、さまざまなメッセージを受け取ったり、ある時はパワーアニマルが導いてくれたり、同じ儀式でも受けるたびに違った体験が待っていました。 中でも私が印象的だったのは、古代遺跡のエネルギーをもたらし女性性を目覚めさせるデイキーパーの儀式でした。 儀式の最中に全身がゴールドに輝き出して、そのあまりの美しさと眩しさに圧倒されてしまったのですが、終わった後に手のひらや首の周辺を見ると金粉が出ていました(その後3日ほど続きました)。
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私の場合、「ムナイ・キ」を受けた直後に銀河の活性化の門が開き、満月とともにマヤの新年を迎えました。 そのパワフルなエネルギーの高まりとともに自分の身に何が起こっているのか、正直その時点ではよくわかりませんでした。 ただあるのは、すでにサイズの合わなくなった窮屈な服を着ているような、とても居心地の悪い感覚でした。
「ムナイ・キ」はライトボディーに埋め込まれた光の種を自分自身で育てていくので、儀式そのものの体験よりも終わってからの変容がとても大きいようです。 それも水面下で起こっている小さな積み重ねを、ある日、大きな変化として認識させられるということが多いように思います。 このレポートを書き始めてからも、3カ月ほど前と今とでは自分自身の在り方が大きく変わっていることにあらためて気が付きました。
その変化のきっかけとなったのは、「何もわからなくてもいいから、とにかく自分に対して誠実でいよう」と思うようになったことでした。
人生の使命」というものに対しても、つい最近までの私は、自分が歩んでいる道にどこか微妙なズレを感じていて、心の奥底ではそこは特別な人や癒された人しか到底たどり着けないような領域なのだと思っていました。
「使命」とか「目的」という言葉にも「しなければならない」というニュアンスを感じ取っていて、自分の中に目に見えない枠組みを作ってしまい、それゆえに苦しくなることもありました。 特に仕事に関してそういう思いが強かったのですが、単純に本当に好きなことだけをして生きていくことに波長を合わせると、まるで別の次元にいるかのように気持ちが楽になり、いろんなことが信じられないようなスピードで動き出したのです。
その変化に伴い、毎日のように「鮮明にヴィジョンを描き続けなさい」という言葉が響くようになりました。 「内的現実を変えることで外的現実を変える」(すべては自分の内側の反映なのでまずは自分の受け取り方を変える)というシャーマンの考え方にも通じるものがありますが、投げかけたものが返ると信じて、今は自分が望んでいるイメージを描き続けることが楽しくてしょうがありません。 宇宙からのフィードバックにも反応していける柔軟性や強さも芽生えてきたと思います。
また目に見える効果として「若返り」と先生も言っておられましたが、画期的だったのが多少疲れてもふんばりのきく体力と集中力、バイタリティーが戻ってきたこと(まるで20代前半の頃のように!)。 そして、課題としてずっと持ち越していた運動を重たい腰を動かして始めました。 私が始めたのは週に30km以上のランニングと筋トレというハードなものだったため、結果として今までの生活スタイルが一変してしまったのですが、肉体の向上に伴いすべてが本来あるべき状態へと導かれているのを感じます。 そのプロセスは眠っていた部分が花開いていくような開放感を伴い、年齢に関係なくまだまだ伸びる部分があるのだということを気付かせてくれました。
何をするにも遅すぎるということなどなく、やろうと思った時こそベストタイミングなのです。 すべて現在進行形ですが未開の領域がどんどん開いていく日々はとても刺激的です。 先生が「できないことをとがめるのではなく、前を向くことが求められている」とおっしゃったのですが、どんな小さなことでもチャレンジした人だけに見える景色というのがあるのだと思います。
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儀式以外にもとてもすばらしい体験をしました。 高い山には高次元の叡智があるとシャーマンの世界では信じられているそうですが、その山々のエネルギーをマントラで呼び込む “Calling in the Mountains” は、長い間、恋い焦がれていた世界とつながったという喜びに包まれ、いつまでもこのエネルギーに浸っていたいと思うほど幸せな時間でした。
無意識の世界に調和と平和をもたらすワスカー、人生に調和と秩序をもたらすケツァルコアトル、上位の世界の守り神であり未来のキーパーであるパチャクテクという3人の大天使と瞑想中につながった時は、パチャクテクから “oneness” というキーワードを受け取りました。 彼が言うのは「すべてはつながっている」のだということ、また「一つのことから全体を観る」ということでした。 シャーマンは常に7世代先のことを考えて行動しているそうです。 今の自分の考えや行動が未来へ影響を及ぼすと考えるからです。
もう一つ、彼は連続する毎日を「1日で1つの人生」と考えて区切るということも言っていました。 「後回しにしたり明日に持ち越したりせず、すべてその日のうちに終わらせる。執着しない、後悔もいらない。毎日が新しい始まりなのだから」、そんな風に語りかけられている気がしました。
時々、夜眠る前にハートをクリーニングするように、「自分に対しても人に対しても誠実である」というシャーマンの考え方が書かれた『偉大なる原理』を読み返しています。 読むたびにやさしいエネルギーに包まれて幸せな気持ちになります。 宇宙に守られている安心感に包まれ、あらゆる生命とも対等であることを実感します。 私にとって「ムナイ・キ」は永遠に自由である魂の本質とつながり、自分自身が誰であるのかを思い出させてくれるものでした。 気がつけば、かけがえのない「自分」という存在をとても愛おしく思い、度々讃えるようになりました。 「ムナイ・キ」はケチュア語で “I LOVE YOU” ですが、私にとってはイコール “I LOVE ME” という感覚につながっていきました。 こんなに深いところから自分を愛おしく思えるのは、高次元とつないでいくエネルギーワークでは経験することのなかった革命的な意識の変化かもしれません。